こんにちは!
福祉車両を日常的に使用している中で、「突然の故障が心配」「どうやって点検すればいいの?」と悩んでいませんか?
この記事では、福祉車両の故障を未然に防ぐための点検・メンテナンスの基本から、日常的にチェックできるポイント、専門業者に依頼すべき内容、そして費用や補助制度まで詳しく解説します。
最後まで読むことで、福祉車両を安全かつ長く使い続けるための実践的な知識が身につきます。
福祉車両を使用する介護事業者や家族介護者、送迎ドライバーの方に特に役立つ内容です。
福祉車両における点検・メンテナンスの重要性

一般車両との違いとは?

福祉車両は、スロープやリフト、回転シートなどの特殊装備が搭載されている点が、一般車両と大きく異なります。これらの装備は定期的な点検を怠ると正常に動作せず、事故やトラブルの原因となります。
定期的な整備が必要な理由
福祉車両は高齢者や身体の不自由な方の安全を守るために使われるため、一般車両以上に安定性・信頼性が求められます。機械的なトラブルは利用者の命に関わるため、定期的な点検と整備は非常に重要です。
点検の頻度とスケジュールの目安
月次・年次のチェック項目
月1回程度の簡易点検では、タイヤの空気圧、バッテリー電圧、オイルの状態、ランプ類の点灯確認などを実施します。年次では、より詳細な点検を整備工場などに依頼し、福祉装備の動作確認も含めた総合的な点検を行いましょう。
車検と法定点検の違い
車検は2年または3年に1度実施が義務付けられている検査で、保安基準を満たすかどうかを確認します。一方、法定点検は1年または半年ごとに実施するもので、劣化や摩耗の兆候を早期に発見できます。両者は補完関係にあり、併せて実施するのが理想的です。
自分でできる日常メンテナンス

タイヤ・バッテリー・オイルの確認方法
タイヤの空気圧は月1回程度チェックし、溝の深さや異物も確認しましょう。バッテリーはエンジンのかかりが悪いなどの異常があれば、早めに点検を。オイルはゲージで汚れと量を確認し、不足や変色があれば交換が必要です。
スロープ・リフトなど福祉装備のチェック方法

スロープやリフトは動作確認を定期的に行い、異音やスムーズさの欠如があれば早急に対応します。グリスアップ(潤滑)や清掃も重要です。リモコンやスイッチの操作感にも異常がないかをチェックしましょう。
故障を防ぐために知っておきたい福祉装備の種類と特徴
電動リフト・スロープ
車椅子ごと乗り込むために使われる電動リフトやスロープは、使用頻度が高い装備の一つです。これらはモーターや油圧システムで駆動しているため、油漏れやモーターの劣化による故障が多く見られます。定期的にグリスアップし、異音がないかをチェックしましょう。
回転シート・電動ステップ
乗り降りを補助する回転シートや電動ステップは、操作時のスムーズさが損なわれていないか確認が必要です。雨水や埃によって稼働部に異物が混入し、動作不良につながることも。使用後に乾いた布で清掃するだけでも故障リスクを減らせます。
固定装置・安全ベルト
車椅子を車内で固定するベルトや装置は、安全確保の要です。金具の劣化やベルトのほつれがないかを点検し、劣化が見られる場合は早めに交換しましょう。強く引っ張っても緩まないかなど、耐久性も定期的に確認することが重要です。
福祉車両対応の整備工場の探し方

福祉車両取扱い整備士が在籍するか確認
福祉車両の点検・修理は、専門的な知識が必要なため、業界団体等が認定する「福祉車両取扱整備士」が在籍している整備工場を選ぶのが理想です。事前にホームページや電話で確認すると安心です。
※一般社団法人日本福祉車輌協会の会員工場リストはこちら
出張対応や代車サービスの有無もチェック
移動が困難な利用者が多い福祉車両では、出張修理や引き取りサービスのある業者は特に便利です。修理中の代車として福祉車両を貸してくれるかも確認しておくと安心です。
トラブル時の応急処置と対応手順
リフトやスロープが動かない場合
まず電源が入っているか、バッテリーが上がっていないかを確認します。マニュアルモードや手動操作機能が付いている場合は、手動で操作することで利用者の退車を安全に行えます。無理な操作は避け、なるべく早く整備業者に連絡しましょう。
異音・異常動作が起きた際の対応
機械的な異音が聞こえた場合は、その部位を無理に使用せず、使用を一旦中止しましょう。異常の兆候が見られたタイミングを記録しておくと、整備士に正確な情報を伝えるのに役立ちます。
点検記録の管理と活用法
整備履歴の記録を習慣化
点検や整備を行った日付、内容、整備工場の名前などを記録しておくと、次回の点検スケジュール管理やトラブル時の原因特定に役立ちます。紙の記録簿だけでなく、スマホアプリなどを活用しても良いでしょう。
リース車・法人車両の場合の注意点
リース契約や法人名義の車両は、点検義務が契約に含まれている場合があります。契約内容に従い、定められた頻度で点検を実施し、整備記録を提出することが求められるケースもあるため注意が必要です。
長期的な視点で見るメンテナンスのメリット
故障リスクを減らし、運用コストを抑える
定期的なメンテナンスにより、大きな故障を未然に防ぐことができます。結果的に修理費や代車の手配費などのコスト削減につながるため、長期的には経済的です。
利用者の安全と信頼につながる
福祉車両は、利用者にとって日常生活を支える重要な移動手段です。故障による不便や不安を防ぐことで、サービスへの信頼性が高まり、利用者との関係性も良好に保つことができます。
プロに依頼すべき点検と整備内容
整備士が対応すべき機能や故障
エンジン周りやブレーキ、足回りなどの整備は専門知識が必要です。また、リフトや電動ステップなどの電気制御系の故障もプロの手が必要になります。安全に関わる部分は必ず整備士に任せましょう。
点検を依頼する際のポイント

福祉車両に対応している整備工場を選ぶことが大切です。「福祉車両取扱整備士」が在籍する工場や、福祉装置の定期点検記録簿を発行出来る業者を選ぶと安心です。事前に点検内容と費用の見積もりを確認することも忘れずに。
点検・整備にかかる費用と助成制度
一般的な費用の目安
福祉装備以外の点検・整備費用は一般車両と大差ありませんが、リフトなどの修理は1万~10万円以上かかることがあります。部品の入手性や作業難易度によって価格は大きく変動します。
補助金・公的支援の活用方法
自治体によっては、福祉車両へ改造や装備交換に対して補助金を出している場合があります。また、介護保険制度の一環として一部費用が対象になることも。各市区町村の福祉課などで事前に確認しましょう。
故障を未然に防ぐための運転・保管のコツ
正しい操作方法の習慣化
スロープやリフトは無理な操作を避け、マニュアルに沿った使い方を心がけましょう。力を入れすぎたり、途中で動作を止めるなどの行為は故障の原因になります。
駐車場所や保管環境の工夫

直射日光や雨風にさらされる環境では、劣化が進みやすくなります。可能であれば屋根付きの駐車場に保管し、車内の湿度管理や装備部分の防錆対策も施しましょう。
まとめ
福祉車両のメンテナンスは、単なる車両管理にとどまらず、利用者の命と安心を守る重要な取り組みです。装備の特徴を理解し、適切な点検と整備を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、長く安全に使用することが可能です。
自治体や専門業者のサポートを活用し、計画的なメンテナンスを習慣化することで、福祉車両の性能を最大限に引き出しましょう。
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