今月は、リフトの故障の原因と、その修理にかかる費用の事についてご説明させて頂きます。
何故ならご購入車両はもちろんですが、リースでご利用の場合、車両の
リース代にはリフトやスローパー等の架装福祉装置部分の修理代金は含まれていない契約がほとんどです。
もしも、福祉装置部分が故障した場合、法人又は個人での費用負担となるからです。
【まずは、リフトの使用回数を計算してみましょう。】
1人の送迎にかかるリフトの稼働回数
お迎え(リフトを下げる、上げる)2回、
施設着(下げる、上げる)2回の計4回
お送り(下げる、上げる)2回、
ご自宅(下げる、上げる)2回の計4回
お1人の送迎でリフトは8回稼働しています。
1日、3名様の送迎に使用 3名 × 8回 = 24回
1年300日するとして 300日 × 24回 = 7,200回
3年使用すると 3年 × 7,200回 = 21,600回
5年使用すると 5年 × 7,200回 = 36,000回
7年使用すると 7年 × 7,200回 = 50,400回
9年使用すると 9年 × 7,200回 = 64,800回
もリフトを使用していることになります。
間違った使用方法、又は仕様頻度が厳しい場合早ければ3年から7年位
で異音が出たり、故障する可能性は高くなります。
【なぜ故障する?故障修理内容とその原因をあげてみたいと思います。】
①パワーシリンダー不良交換(左右)。
⇒パワーシリンダーへの均等過荷重(介助人が一緒にのってしまう、
坂道での使用)
不均等荷重(平面でない所での使用)による破損。ガイドローラー、
ベアリング等の破損。
②車いす固定装置不良。
⇒使用頻度、使用方法が厳しい状況が続く。
清掃、点検未実施又は異物、ゴミ混入等での動作不良。
③プラットホーム交換、ガイドローラー交換。
⇒福祉車両の機器は平坦な場所で使うことが前提。
異常接地面での繰返し使用によりプラットホーム、ガイドローラー、
ベアリング破損。
④車いす固定ワイヤー交換。
⇒固定ワイヤーの収納忘れ、ゴミや泥の清掃不良。こまめな清掃と収納。
⑤ペンダントスイッチ交換。
⇒操作中のロール配線への負担断線行為等。
⑥テープスイッチ交換。
⇒挟み込み防止SWの不良、断線、経年劣化や誤った取扱による断線。
⑦ガイドユニット交換。
⇒スロープ部の経年劣化によるスペーサー摩耗、異物混入状態での
スロープ使用。
⑧作動油交換及びバルブ清掃。
⇒リフトモーター部分より金属音、汚れた作動油内のゴミなどがバルブ部分
でつまる。
右が使用後の作動油で右が新しい作動油です。 エンジンオイルと同様に汚れた作動油のまま使い続けるとリフトが動かなくなる原因になります。この作動油もできれば1年ごとの点検時に交換することが推奨されています。
【交換にかかる費用は】
①パワーシリンダー左右交換。 …約30万円~
②車いす固定装置不良。固定装置交換。 …約20万円~
点検清掃。 …約1.3万円~
③プラットホーム交換。 …約30万円~
ガイドローラー交換。 …約 5万円~(1台分)
④車いす固定ワイヤー交換。 …約 5万円~(4本)
⑤ペンダントスイッチ交換。 …約 3万円~
⑥テープスイッチ交換。 …約 3万円~
⑦ガイドユニット交換。 …約 1万円~
⑧作動油交換及びバルブ清掃。 …約 3万円~
日々消耗している部品に、片側2個ずつであのプラットホームを支え毎回
付加・負担がかかっているガイドローラーが有ります。これが1つでも過摩耗したり割れてるとガイドローラー4個の交換と他2個のローラーの交換をお薦めします。
リフトが動かなくなる原因の一つとしてガイドローラーにゴミや小石が引っかかることにより動かなくなり、さらに割れが発生する事が多いようです。
日本福祉車両協会では、1年に1度の点検清掃を推奨しています。
出来れば12ヶ月点検時には、固定装置の点検をお薦め致します。
今、福祉車両専門店ミズタニでは、毎月5台限定ですが、
福祉装置点検料 13,200円 を⇒ 5,500円(税込)で点検させて頂きます。
ぜひ、点検ご相談、ご来店をお待ちしております。
☎075-313-4091 川原(かわはら)まで